
UNVELL株式会社は、.NET向けスプレッドシートコンポーネント ReoGrid V5 の Avalonia 対応版をリリースしました。
同じコード、同じ .NET プロジェクトが、Windows でも macOS でも Linux でもそのまま動きます。
この記事の一番上に置いた画像を見てください。チェックボックス、ドロップダウン、進捗バー、スパークライン、リンク、ボタン — Excel ライクなセル型が並んだこのグリッドは、macOS 上で ReoGrid が描画した実物です。Windows で撮ったものを流用したわけではなく、Apple Silicon の Mac で dotnet run して出力しました。
ReoGrid V5 の Avalonia 版は、ReoGrid V5 のコアエンジンをそのまま利用する形で作られているため、V5 の良さをそのまま継承しています。V5 本体のリリースについては、ReoGrid V5 リリース — 完全仮想化を設計の一行目に。100万行が「普通のデータ」になるをご参考ください。
ここ数年で、業務アプリケーションを取り巻く環境は静かに変わりました。
その一方で、「Excel ライクな画面」を必要とする業務は、これまでどおり存在し続けています。表計算の UI は、Windows デスクトップだけの要件ではなくなりました。
ReoGrid V5 の Avalonia 対応は、この変化にまっすぐ応えるものです。
上述のように Avalonia 版も V5 と同じコアであるため、V5 の核である完全仮想化がそのまま効きます。速さを生んでいるのはエンジンであり、そのエンジンは3つのOSで共通です。
メモリと読み取りの数値は AMD Ryzen 9 9900X / Windows 11 / .NET 10.0.10 / Workstation GC・3回計測の中央値、1フレームの描画は Apple M4 Pro / macOS / Avalonia + Skia・200回描画の中央値(いずれも 2026-08-25 実測)です。エンジンは3つのOSで同一のものを使うため、この設計特性がそのまま Mac と Linux にも効きます。計測の全項目と条件はV5 リリース記事に掲載しています。
「クロスプラットフォーム対応版だから、性能は少し落ちる」— そうした割り切りとは無縁です。
日本の業務アプリケーションにとって、ここは必須の条件です。
Avalonia 版のセルエディタは、Avalonia の入力メソッド機構に対応しています。セルを編集して日本語を入力すると、変換中の候補ウィンドウがキャレットの位置に追従します。macOS の日本語入力でも、Linux の Fcitx/IBus でも同じ挙動です。
グリッド側も、非編集セルの上で日本語入力を始めた瞬間にその場でエディタを開きます。Excel と同じ、「セルを選んで、そのまま打ち始める」操作感が、3つのOSで揃っています。
キーボードショートカットも同様です。コピー・切り取り・貼り付けは、Windows と Linux では Ctrl、macOS では Cmd と、それぞれのOSの作法に従います。
導入の形は、他のプラットフォームと同じシンプルさです。
dotnet add package unvell.ReoGrid.One.Avalonia
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| パッケージ | unvell.ReoGrid.One.Avalonia 5.0.0 |
| ターゲット | net10.0(Windows / macOS / Linux) |
| Avalonia | 11.3.17 |
| 中身 | コアエンジン・数式エンジン・XLSX/PDF 入出力・Avalonia コントロールを含む単一の自己完結DLL |
| NuGet 依存 | Avalonia の1つのみ |
Avalonia への参照を持つのは、コントロールが利用側と同じ Avalonia にバインドする必要があるためです。それ以外の依存はゼロで、XLSX も PDF も外部ライブラリなしで読み書きします。
ライセンスは1本で、WinForms / WPF / Avalonia / ヘッドレスのすべてをカバーします。 プラットフォームが増えても、ライセンスは1本のままです。V4 用に発行済みのキーも、そのまま Avalonia 版で通ります。
Avalonia 版でも、PDF 出力は依存ライブラリゼロで動きます。日本語フォントを内蔵して埋め込むため、macOS でも Linux でも、システムに何をインストールした状態でも、同じ日本語 PDF が出力されます。出力後のテキストは検索とコピーが可能です。
用紙サイズ、余白、拡大縮小、ページに合わせる設定、印刷タイトルの繰り返し、Excel の &P &D 形式のヘッダー/フッターも、Windows 版と同じページ分割エンジンを共有します。Windows で作った帳票レイアウトが、Linux のコンテナの中でそのまま再現されます。
Avalonia 版で、すでに以下が動きます。
セルの編集(日本語IME対応)・選択・キーボード操作/行列の挿入削除・サイズ変更・AutoFit/セルの書式(フォント・色・配置・罫線・数値書式・結合・テキスト回転・インデント)/条件付き書式のフルセット(アイコンセット含む)/セル型6種(チェックボックス・ドロップダウン・進捗バー・ボタン・リンク・スパークライン)/数式エンジン(約85関数・クロスシート参照・定義名)/Undo / Redo(Ctrl+Z・Ctrl+Y)/クリップボード(Excel と相互運用可能な TSV/HTML)/オートフィル/データの入力規則/シート保護/検索・置換/フリーズ枠/アウトライン/交互行スタイル/ズーム(Ctrl+ホイールで10〜400%)/画像の表示/XLSX・PDF・JSON・CSV の入出力。
WinForms 版・WPF 版が先行しているものもあります。
現時点でご検討中の要件について、対応状況を個別にご案内いたします。お気軽にお問い合わせください。
ReoGrid は2014年の登場以来、日本・アメリカ・ドイツを含む12カ国以上のプロジェクトで採用され、NuGet 経由の累計ダウンロードは 180,000件を超えました。金融システムのように信頼性が重視される領域での導入実績もあります。
その10年分の作り込み — Excel 互換の数式と書式、大規模データを扱う設計、日本語環境への配慮 — が、そのまま Mac と Linux へ渡ります。新しいプラットフォームでも、これまで使ってきた製品をそのまま使い続けられます。
ReoGrid は日本国において登録商標です(登録第7052809号)。
評価版はそのまま起動して動作します。 Mac でも Linux でも、dotnet add package の1行から始められます。
V5 の中核である完全仮想化の設計については、ReoGrid V5 リリース — 完全仮想化を設計の一行目に。100万行が「普通のデータ」になるもあわせてご覧ください。